令和2年8月12日(水)
試験精米【山本製作所 タテ形精米方式 ライスパル VP-31】
今日のごはんの試食
令和2年産 新米つきあかり 産地特選米 8/6引取り分
令和2年産米は、7月の長雨と日照不足の影響で稲の生育が遅れ、品質・食味の低下が顕著です。
日照時間は1946年の統計開始以降で最も少なく、雨量は最も多くなっています。
稲は登熟期間の日照不足で、
・粒厚が薄くなりクズ米が増える=収量低下
・玄米タンパク質含有率が増加=食味が悪くなります。
試食した新品種つきあかりは、やや大粒で粒感はしっかり&適度な粘りがありました。
日照不足の影響で、新米らしい風味(香りやごはんのつややかさ)は平年よりやや薄いです。
新品種つきあかり(北陸255号)
☆農研機構 中央農業研究センター 北陸研究拠点(新潟県上越市)で、
宮崎県の在来品種 かばしこ を母とし、
極良食味品種 北陸200号 後の みずほの輝き を父
としたF1に多収の 北陸208号 を交配して育成した品種です。
☆育成地(新潟県上越市)での出穂期はコシヒカリよりも1週間早く、あきたこまちとほぼ同じです。
☆育成地(新潟県上越市)での成熟期も あきたこまち とほぼ同じで、コシヒカリ より2週間早くなります。
➡九州の早期米地帯(7月末~8月初旬)では、コシヒカリより稲刈りが約3日早いです。
☆穂数は あきたこまち よりも少ないですが、穂長は長く、草型は「偏穂重型」です。
☆稈長は あきたこまち よりも短く、葉色は あきたこまち よりもやや濃い品種です。
☆耐倒伏性はやや強く、育成地での玄米収量は あきたこまち に比べて標肥栽培で9%程度、多肥栽培で8%程度の多収です。
☆千粒重は あきたこまち よりも2g 程度大きくなります。
☆玄米外観品質 は コシヒカリ よりも優れますが、あきたこまち と同等かやや劣ります。
☆高温登熟はやや強ですが、腹白が出る場合があります。
☆食味は コシヒカリ と同等以上の評価です。
また、炊飯後4時間保温した場合でも コシヒカリ と同等以上の評価です。
☆栽培適地は、あきたこまち の栽培が可能な東北中南部、北陸、関東以西です。
今日の食味値結果
令和2年産 新米つきあかり 産地特選米 8/6引取り分
☆ 化学肥料:不使用 有機質肥料100%栽培
☆ 農薬:当地比5割以上削減
(生産地)熊本県天草市河浦町
(生産者)株式会社愛らん農園 倉田 晋一・晋幸
玄米タンパク 8.7%
静岡製機 TM3500 玄米食味値 62点
白米タンパク 8.3%
静岡製機 TM3500 白米食味値 60点
サタケ STA1A 炊飯食味値 82点
水加減 米1:水1.445倍
約50分浸漬