令和元年7月6日(土)
産地視察・生育調査で福井県坂井市・あわら市に伺いました。
メンバーは、
鹿児島県肝属郡東串良町 大幸農産 中島正幸さん
鹿児島県出水市 マルイファーム㈱ 肥料製造事業本部 赤池さん マルイ有機
熊本県天草市河浦町 愛らん農園 倉田晋一さん
島根県鹿足郡吉賀町立戸 森下農園 森下保さん
福岡県福岡市 ㈱ACM 武宮課長 有用微生物資材てんてん
福岡県糟屋郡須恵町 ㈱日食 内田の6名です。
午前8時から開催の【JA花咲ふくい 坂井農場参観デー&水田農業ハイグレード推進大会】に参加しました。
福井県あわら市・坂井市産米のハイグレード化を図るため、水田における雑草対策や適切な農場管理について知識を深め、収量、品質向上による収益性の高い農業経営の展開を図るとともに、実需者ニーズに応じた美味しい米づくりに役立てることを目的にした研修会です。
JA花咲ふくい 坂井農場は開設110年の歴史を持っています。
・水稲肥料試験
・水稲品種比較試験
・品種選定試験
・新品種の試験など時代に合わせた試験・研究に取り組んでいます。
コシヒカリ・いちほまれ・あきさかり 3品種の気象対策・肥料試験の圃場
コシヒカリは背丈がやや長めで、いちほまれは葉色が淡いとか違いがはっきり分かります。
午前9時から、坂井地区水田農業ハイグレード推進大会に参加しました。
講演:「異常気象時代に生き残るためのリスク管理」
国立研究開発法人 国立環境研究所
社会環境システム研究センター
広域影響・対策モデル研究室
室長 高橋 潔氏
13時から福井県坂井市三国町 農事組合法人みのり会の特別栽培米(認証区分3)あきさかり 花御膳の圃場を視察
福井県認証 特別栽培農産物 認証区分3
化学肥料:栽培期間中 不使用
節減対象農薬:当地比 5割減
有用微生物資材てんてん&マルイ有機 ラクト菌入りで栽培している直播あきさかり
福井県あわら市 長谷川農園の特別栽培米(認証区分3)コシヒカリ 花御膳の圃場を視察
福井県認証 特別栽培農産物 認証区分3
化学肥料:栽培期間中 不使用
節減対象農薬:当地比 5割減
有用微生物資材てんてん&マルイ有機 ラクト菌入りで栽培している移植コシヒカリ
明るくて真面目で研究熱心な長谷川さんのコシヒカリは、平成30年産はサタケ炊飯食味値が97点でしたので、令和元年産も期待しています。
福井県あわら市 農事組合法人 轟新田クリエイトの特別栽培米(認証区分3)あきさかり 花御膳の圃場を視察
福井県認証 特別栽培農産物 認証区分3
化学肥料:栽培期間中 不使用
節減対象農薬:当地比 5割減
有用微生物資材てんてん&マルイ有機 ラクト菌入りで栽培している直播あきさかり
福井県坂井市丸岡町舟寄 コシヒカリ生みの親である石墨慶一郎博士の銅像
1944年(昭和19年)に、新潟県農業試験場により「農林22号」と「農林1号」との交配が行われましたが、この雑種は戦時下の状況悪化のため翌年の栽培は見送られました。
1946年(昭和21年)の戦争終了後に育種事業が再開
1947年(昭和22年)には、雑種第二代の栽培と選抜が行なわれました。
選ばれた雑種第三代の種子の一部(20粒とも伝えられる)は、福井農事改良実験所(現:福井県農業試験場)に送られ、福井県で育成が行なわれることになりました。
福井県での担当者は、石墨慶一郎さんと岡田正憲さんです。
福井県での1948年(昭和23年)から1952年(昭和27年)までの育種の結果、有望な2系統が育成され、「越南14号」「越南17号」の系統名が与えられました。
越南14号は後に、農林91号として登録された「ホウネンワセ」です。
石墨博士が育成したホウネンワセは1962年から1966年まで5年間全国一の作付品種になりました。
石墨博士はホウネンワセ(越南14号)の育成について「農林22号と農林1号の組合せから農林1号のもつ早生・多収・良質の長所を受け継ぎながら、いもち病に強い安定多収の越南14号を育成したときの喜びは今も忘れられない」と回顧しています。
また、後にコシヒカリとなった越南17号は、雑種第三世代で出穂期・草丈・草型が揃い、早くから実用的に固定していたが、草丈が長くて倒れ易く、いもち病に弱い大きな欠点を持っていたので、捨てようかと迷いながら、できるだけ短い系統を選んできました。
もしも安定多収の越南14号の育成に浮かれていたら、越南17号を捨てていたかも知れない。
熟色と米質のきれいなことに引かれてもう1年検討することにしたが、この熟期でめぼしいものが無かったこともあって、翌28年に越南17号の系統を付けたと記しています。
1955年(昭和30年)に越南17号は、新潟県・千葉県の奨励品種となりました。
1956年(昭和31年)に越南17号は農林100号として登録されて、「越の国に光輝く米」と言う願いを込めて「コシヒカリ」と命名されました。
コシヒカリは1979年~2019年まで40年間にわたり作付面積第1位を続けています。
2019年(令和元年)も作付面積第1位で36%前後のシェアになりそうです。

経歴と業績
石墨慶一郎博士は大正十年(一九二一年)七月、高椋村(現坂井市丸岡町)舟寄に生まれた。
昭和十八年 宇都宮高等農林学校を卒業、昭和二十一年より福井県農事試験場(現農業試験場)に勤務し、昭和五十二年 農業試験場長として退職された。
この間、昭和三十一年に博士が育成した「コシヒカリ」は、卓越した美味しさが全国で支持され、昭和五十四年から三十年間以上 作付日本一を続け、現在も四割近い圧倒的シェアを占めている。
博士は「ホウネンワセ」でも五年間日本一になるなど、水稲育種家として輝かしい実績を残した。
退職後は福井県立短大で後進の指導に当たる傍ら、自宅で有機栽培米作りに従事し、平成十三年(二〇〇一年)五月逝去された。
享年七十九歳、法名「釈 越光」。
昭和五十二年 名古屋大学より農学博士号授与、平成四年 勲五等瑞宝章受章、農林水産大臣賞、自治大臣賞など多数受賞。
福井県坂井市丸岡町 西富治雄さん 特別栽培米(認証区分1)いちほまれ の圃場を視察
福井県認証 特別栽培農産物 認証区分1
化学肥料:栽培期間中 不使用
節減対象農薬:栽培期間中 不使用
有用微生物資材てんてん&マルイ有機 ラクト菌入りで栽培している移植いちほまれ
福井県坂井市丸岡町 西富治雄さん 特別栽培米(認証区分1)コシヒカリ の圃場
福井県認証 特別栽培農産物 認証区分1
化学肥料:栽培期間中 不使用
節減対象農薬:栽培期間中 不使用
有用微生物資材てんてん&マルイ有機 ラクト菌入りで栽培している移植コシヒカリ
富山県高岡市➡福井県坂井市坂井町➡福井県坂井市三国町➡福井県あわら市➡福井県坂井市丸岡町➡福井県福井市で約170kmを走りました。